初めに
こんにちは!そして初めまして!
動物バナシの管理人、ユーイチです。
今回は
ミミゲネズミキツネザル属
を紹介します。
ミミゲネズミキツネザル・・・。
何とも分かりやすい名前ですが、
かなり残念な名前づすよね・・・。
もっといい名前を付けるに値する
サルだと思うんですよ。
何故なら実はこの種は
絶滅したと思われていた
幻の動物だったんです。
ですから、この種については
謎の多いコビトキツネザル科の中でも
もっとも謎に満ちています。
なにせつい最近まで
幻の動物でしたからね。
今回は、そんな謎に満ちた
ミミゲネズミキツネザル属を
紹介したいと思います。
いつ発見されたのか?
ミミゲネズミキツネザル属は
1875年に発見された
と言われています。
発見者はイギリス人の動物学者の
アルバート・ギュンター(Albert Günther)です。
ミミゲネズミキツネザルを発見したアルバート・ギュンター博士。
出典:Wikipedia
当時ではこの種は
野生では絶滅していると
考えられていました。
その為、当時の動物学者達は
5つの博物館標本で研究を
行っていました。
そこから
100年以上たった1989年に
アルバート・マイヤーによって
野生化で再発見されます。
これは当人からすると、
相当な大発見だと思います
その発見により
ミミゲネズミキツネザルは
当初考えられていたより、
広範囲に分布している事が
分かりました。
身体の特徴は?
出典:LEMURS Of Madagsacar
マイヤーの大発見により
これまで標本で研究していた動物が
飼育下での観察が可能となりました。
それにより、物理的な記述の
新しい情報が得られる事に
なりました。
それによると
ミミゲネズミキツネザルは、
重量:約75~98g
頭から身体の長さ:125~145㎜
尻尾の長さ:25~50㎜
が平均値です。
また、オスとメスとでは
サイズに違いはなく
見た目も変わらないです。
そして、最大の特徴といえば
ミミゲネズミキツネザルの
名前の由来通りの
その特徴的な耳にあります。
この耳は
毛皮の上に突き出た
長い波状の房を持つ
非常に短い丸い耳です。
その為、
他のコビトキツネザル科との
見分けは簡単に出来ます。
現在、この特徴的な耳の毛は
感覚毛だと考えられています。
これは同じ曲鼻亜目の
スローロリスの触毛に
近いものかと思います。
スローロリスについて気になる方はこちらをどうぞ
スローロリス
生息地はどこ?
最初に言いましたが、
このサル達は、本の150年前までは
絶滅したと考えられていました。
偶然に発見されたとはいえ、
ミミゲネズミキツネザル属が
絶滅の危険にさらされているのは
変わりはありません。
現在研究者の間では、
その数は100~1000程度だと
考えられています。
そんなミミゲネズミキツネザルですが
生息地はマダガスカル東部と北東部の
2か所になります。
マダガスカルの東部にいる種は
標高680〜1235メートルの
高原熱帯雨林で発見されています。
ですが面白い事に
マダガスカル北東部にいる種は
低地熱帯雨林で発見されました。
野生化の同種で生活環境が
こんなに違うのは意外です。
どんな生活をしているのか?
ミミゲネズミキツネザルは
木のくぼみや倒木に巣を作ります。
その巣の中には藁や葉っぱを
敷き詰めて巣作りをします。
この巣では複数体一緒に
眠っているのが観察されています。
ミミゲネズミキツネザルは夜行性で
夕暮れになると活動的になります。
夜には木の枝を飛び越えたりと
活発に動き回るところを
観察されています。
更にこのサル独特の特徴として、
乾季になると活動性が著しく低下する
というのがあります。
6月から9月の乾季では
ミミゲネズミキツネザルを
見かける事も難しくなるそうです。
何を食べているのか?
もともと野生化での
個体数が少ないので食事に関する
報告も少ないです。
飼育下ではイナゴやさまざまな昆虫を
食べることが確認されていますが、
野生化で何を食べているかは
分かっていないんです。
ただ食事に関して
ある推察がされています。
実はこの種は非常に長い舌を
持っているんです。
似たようなサイズで、
同じ舌の長い動物といえば
ハチドリが考えられます。
体の大きさ、長い舌はミミゲネズミキツネザルと共通する
出典:Pixabay
ハチドリといえば長い舌で
花の蜜を舐めることで有名です。
この事から野生化での
ミミゲネズミキツネザルは
花の蜜や樹液を食べていると
考えられています。
どうでしたか?
今回のミミゲネズミキツネザルは
個体数が少ないのその生態が
まだまだ分かっていません。
ですがこの時代に
分かっていない事が多いというのは、
とてもワクワクする事だと思います。
それでは今回はここまで。
最後までお読みいただき
ありがとうございました (*’▽’)