【分かりやすい物理学】
ガリレオが発見した落体の法則とは?
「重い物が早く落ちる」の嘘

ガリレオの発見

昔の人々は、「重いものほど早く落ちる」と考えていました。

これに異を唱えたのが、イタリアの科学者ガリレオ・ガリレイでした。

ガリレオ・ガリレイ

「近代科学の父」又は「天文学の父」と呼ばれる。

慣性の法則を発見した人でもある。

出典:Wikipedia

慣性の法則はこちらから

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ガリレオは、軽い球より重い球が速く落ちるのであれば、2つの球をひもでつないだ時にどうなるかを考えました。

重い球が速く落ちるのなら、重い球は軽い球の落下速度に引っ張られて、落下速度が遅くなると仮定しました。

しかし、つながった2つの球を1つの物体と考えると、つながった球は重い球よりも重い物体になります。

つまり、重い球よりも早く落ちるはずです。

何が言いたいかというと、重さによって落下速度が変わるという考えは矛盾しているというのが、ガリレオの結論なんです。

ガリレオは、更に球が斜面を転がる速度を測定すると、

球の移動距離は通過時間の2乗に比例する

事を発見しました。

この法則は、落下する物体にも当てはまることが分かっており、「落体の法則」と呼ばれています。

重力で落下する

以前話しましたが、速度が毎秒、どれくらい増しているかを表すのが加速度です。

加速度についてはこちらをどうぞ

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速度が毎秒$a(m/s²)$ずつ増しているとします。

これを「加速度が$a(m/s²)$である」といいます。

以前もお話ししましたが、加速度が生じるのは、物体に一定の力がかかり続けている時です。

つまり、落下している物体にも加速度が生じています。

この時の力とは地球の重力によるものです。

実は物体と物体の間には、引力が働きます。

この法則があの有名な「万有引力の法則」です。

引力は地球と他の物体の間でも働く。

この時の地球の引力が重力の正体なんです。

その地球の重力によって生じる加速度を重力加速度と呼びます。

重力・引力の働きはこちらでも触れています。

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ここで、

重力加速度を$g$、

$t$秒後の速さを$v$、

$t$秒後の移動距離を$d$

とします。

余談ですが、実はこのアルファベットにはちゃんと意味があります。

重力は英語でgravity、その頭文字取って$g$

時間を表すtimeの$t$

速度の$v$はvelocity

距離の$d$はdistance

となっています。

話を戻すと、

$$v=gt(m/s)$$

$$d=\frac{1}{2}gt²(m/s²)$$

という式が成り立ちます。

では次に実際に数字を入れて当てはめてみましょう。

重力加速度を2とします。

この時の4秒後の速さを求めると、

$4×2=8(m/s)$

となります。

これにより4秒後の速さは$8(m/s)$となります。

次に4秒後の移動距離を求めてみましょう。

$\frac{1}{2}×2×4²$

$=\frac{1×2}{2}×16$

$=16(m/s²)$

これにより移動した距離は$16(m/s²)$となります。

軽いものがゆっくり落ちる理由

ガリレオが証明した通り、軽い物も重い物も落ちる速さは同じなんですが、実際には同じ速さで落ちる事はありません

試しに、ティッシュ1枚とティッシュ箱を同時に落としてみましょう。

当然ですが同じ速さでは落ちません。

この落ちる速さの違いは、空気の抵抗によって起きるものです。

ティッシュは軽いので空気の抵抗を受けやすくなっています。

もし真空中でこの2つを落とすとティッシュ1枚とティッシュ箱は同じ速さで落ちる事になります。

どうでしたか?

今回はざっくりと落体の法則の話をしてみました。

それでは今回はここまで。

最後までお読みいただき ありがとうございました。

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