【分かりやすい物理】
力のつり合いとは?
身近な例で紹介します!

初めに

こんにちは!そして初めまして! 動物バナシの管理人、ユーイチです。

今回のテーマは「力のつり合い」についてです。

いきなり力のつり合いといっても、何のことか分からないことも多いでしょうから、1つ質問をします。

貴方は突然雨に降られてしまいました。その雨粒が当たった体の場所は痛みを感じるでしょうか?この質問の答えは当然NOです。体全体に雨粒が当たったところで、体は怪我どころか、痣も痛みも感じません。

では、同じ大きさの鉄の球が同じ高さから降ってきたらどうでしょう?おそらく大怪我をしてしまう事でしょう。

普通、上から物体が落ちてくるときには、どんどんと加速され、その落下速度は速くなっていきます。その状態であれば、たとえ雨粒の1つであってもケガをします。

ですが実際はケガどころか、痛みすら感じません。これは一体何故なんでしょうか?

ここが今回のテーマである力のつり合いに大きく関係してきます。

前の加速についての話はこちら

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それでは早速行ってみましょう。

合力(ごうりょく)という考え方

力というのは、1つの物体に1つだけ働くとは限りません。例えば、突然雨が降ってきたとして、その降ってくる雨粒は加速度的に落ちる速度が増すでしょうか?当然そうはなりません。

これは、その雨粒に重力という力に加え、「空気抵抗」という力もは働いているからです。

この場合、2つの力の矢印(ベクトル)を足し算して、重力と空気抵抗の「合力」を求めることが出来ます。合力とは、複数の力が働いている場合に、それらの力が同時に働いた効果と、同じ効果をもたらす1つの力の事です。

運動方程式の「力」を「合力」で置き換えると「合力=質量×加速度」となるので、「加速度=合力÷質量」となる。

力のつり合いについて

先程ふれた空気抵抗は、物体の速さが大きくなるほど、増していく性質です。

雨粒ははじめ、重力によって加速するが、空気抵抗はあっという間に大きくなり、最終的には重力と等しくなります。この時、同じ大きさの力が逆向きに働くので、合力はゼロになります。

合力がゼロになってしまえば、力は実質的に働いていないのと同じ状態です。このような状況を「力のつり合い」と呼びます。

雨粒は加速し続けない

力が釣り合った後の雨粒は、慣性の法則に従って、その時の速度(終焉速度)を保って落下していきます。雨粒の終焉速度は秒速数メートル程度なので、当たってもいたくないという訳です。

慣性の法則についてはこちら

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身近にあふれている力のつり合い

さっきまでは雨粒の例えで話していましたが、それ以外にも私たちの身の回りには「力のつり合い」は沢山見られます。

その1つに「垂直抗力」と呼ばれるものです。垂直抗力とは、2つの物体が接している時、接触面に対して垂直に押し返す力の事です。この力は見落とされがちですが身近にあふれている現象です。

床に置かれた本棚に、もし上下方向に重力しか働いていなければ、物体は下に向かって動き出す(本棚が床に向かって勝手にめり込んでいく=加速度運動)はずです。

ですが、実際にはそうならずに、本棚はその場で静止しているので、重力を打ち消す反対向きの力が働いていると考えられます。つまり床が本棚を、常に上向きに垂直抗力で押し返しているんです。

本棚の下の床は、本棚の重みによってごく僅かですがたわんでいます。このたわみが元に戻ろうとする力が垂直抗力の源です。

また、貴方が本棚を水平方向に押しても引くともしない場合は、貴方の押す力と床の摩擦力が釣り合っている状況という訳です。

ベクトルの足し算方法

力でも、速度でも、加速度でも、矢印(ベクトル)の足し算は、以下のように同じ方法で作図する事が出来ます。

ベクトルについてはこちらから

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まず2つの矢印をの始点をそろえます。矢印を2篇とする平行四辺形を描き、その対角線に新たな矢印を描けば、これが2つの矢印の和になります。

また、次のように考える事も出来ます。

矢印を「始点から終点への移動」と考えます。そうすると、2つの矢印の和の作図は、「台の矢印でまず移動して、更にそこから台の矢印で移動する」という2段階の移動を、1回の移動にまとめる事と同じという事になります。

どうでしたか?こん今回は「力のつり合い」についてでした。

それでは今回はここまで。 最後までお読みいただき ありがとうございました。

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