初めに
こんにちは!そして初めまして!
動物バナシの管理人、ユーイチです。
今回は水の変化について解説していきたいと思います。
水は温度の変化によってその形を変えます。
常温では液体の水ですが、熱すれば気体になり、冷やせば個体になるのは、皆さんもよくご存じだと思います。
しかし、よく見る現象だからこそ疑問を持たず当たり前にそうなるものだと思ってしまうんじゃないでしょうか?
そこで今回は、
- 水を冷やした時、熱した時の変化を理解出来るようにする。
- 水の3つの姿を理解で出来るようにする。
- 水以外の3つの姿を理解する。
この3点を目的にしていきます。
それでは早速行ってみましょう。
水を熱したときの変化
水の沸騰(ふっとう)
鍋にミスを入れて、それを火にかけます。
そうすると、水は次のような変化をします。
水が沸騰している間は、100℃のまま変化しない
① しばらく熱すると、水の中から小さな泡が出始めます。
この小さな泡は、水に溶けていた空気です。
② さらに熱して温度が100℃位になると、水の中から大きな泡が出てきて激しく沸き立ちます。
この大きな泡は、水が姿を変えた水蒸気(すいじょうき)です。
このように、沸き立ちながら水が水蒸気に変わる事を、沸騰(ふっとう)と言います。
そして、水が沸騰している間は温度は変わりません。
これは加えられた熱が水を水蒸気に変えることに使われているからです。
③ 熱するのをやめると、なべの中の水が初めより少なくなっています。
これは、水が水蒸気に変わって、なべの外に出ていったからです。
水蒸気と湯気
水が沸騰している時、白い湯気(ゆげ)が見られます。
湯気は、沸騰によってなべの外に出てきた水蒸気が周りの空気に冷やされて、小さな水の粒に変わったものです。
湯気はすぐに水蒸気に戻るので、また見えなくなります。
間違えてはいけませんが、私達は水蒸気の状態を見る事は出来ません。
私達が見ているのは、一瞬の湯気の状態を見ているのであって、水蒸気の状態は見ていません。
そして、水の表面から水蒸気に変わる事を蒸発(じょうはつ)と呼びます。
面白い事にこの蒸発は、周りの環境に左右されるので、100℃以下でも沸騰することがあります。
水が水蒸気になるときの体積と重さの変化
また、水が水蒸気になると、その体積は約1700倍になります。
ですが、この時の全体の重さは変わりません。
水から氷、氷から水への変化
水から氷への変化
水を凍らせる時には、氷と食塩を混ぜたものを使います。
氷3に対して食塩1の割合で混ぜると、温度を約-21℃まで下げる事が出来ます。
このように低い温度にするために使うものを、寒剤(かんざい)と言います。
水が氷始めてからすべて凍るまで、0℃のまま変化しない
水の入った試験管を氷と食塩の入ってるビーカーに入れると、水の温度が0℃になったところで水が凍り始めます。
この後、水が全て凍るまで冷やしているのに温度は0℃のまま動きません。
これは、水が凍る時に周りに熱を出し、その熱を周りの氷(寒剤)が冷やしているからなんです。
試験管の水が全て氷に変わると、再び温度が下がっていきます。
氷から水への変化
水の入った試験管に温度計を入れたまま水を凍らせます。
この試験管をお湯につけると、試験管の氷の温度がだんだん上がっていき、0℃になったところで氷が解け始めます。
この後、氷が全て溶けるまで、温度は0℃のまま変化しません。
これは、氷を水に変えるのに熱が必要だからです。
試験管の氷が全て水に変わった後は水の温度が上がっていきます。
氷が溶け始めてから溶け終わるまで、0℃のまま変化しない
この現象は私達の生活でも感じることが出来ます。
氷の沢山入ったコップにジュースを注ぐと、氷があるうちは冷たいですが、氷が全て溶けてしまうと、どんどんぬるくなっていきますよね。
これも先程と同じ理屈で起きているんです。
水が氷になるときの体積と重さの変化
水が氷になると、体積は約1.1倍になります。
気体の時と同じように、全体の重さは変わりません。
同じ体積で水と氷の重さを比べる
水100mⅬの重さは約100gです。
この水を凍らせて氷にすると、重さはそのままですが、体積は約110mLになります。
その為、氷100mⅬの重さは100gよりも軽い事になります。
水が氷に浮くのは、同じ体積で比べた時、水よりも氷の方が重いからです。
水の3つの姿
水の3つの姿
氷を熱していくと0℃でとけて水に変わり、さらに熱していくと100℃で沸騰して水蒸気に変わります。
反対に高温の水蒸気を冷やしていくと、100℃で水に変わり、0℃で水に変わります。
このように、水は温度によって姿を変えていきます。
氷のような姿を固体
水のような姿を液体
水蒸気のような姿を気体
とそれぞれ呼びます。
水の姿が変化するのを体験しよう
水を入れたコップを2つ用意します。
片方にはラップで蓋をして、2つのコップを日なたに置いておきます。
そうすると蓋をしなかった方のコップの水が減っているのが分かります。
これは水が蒸発して、水蒸気に変わり、空気中に出ていったからです。
蓋をしたコップでは水がほとんど減らず、ラップの内側に水滴がつきます。
これは水が蒸発して水蒸気に変わってもコップの外側に出て行けず、ラップの内側で水蒸気が再び水に変わったからです。
結露(けつろ)の謎
氷水の入ったコップを部屋に置いておくと、コップの外側に水滴がつきます。
もしくは寒い日に部屋を暖かくしていると、窓ガラスの内側に水滴がつきます。
この水滴を結露(けつろ)と呼びます。
コップの外側・窓の内側に水滴がつく
これは、空気中に含まれている水蒸気が、冷たいコップや窓ガラスに冷やされて、水に変わったからです。
色々なものの3つの姿
固体、液体、気体の特徴
固体
叩いたり、押し曲げたりしないと形を変える事が出来ないもの。
また、力を加えても体積を変えることが出来ません。
固体は氷・鉄・食塩等
液体
液体は水・アルコール・油等
気体
入れるものによって形が変わります。
しかし、力を加えても体積を変える事は出来ません。
気体は水蒸気・空気・酸素・二酸化炭素等
物の姿の変化の例
水以外のものも、熱すると「固体→液体→気体」のように姿が変わり、冷やすと「気体→液体→固体」のように姿が変わります。
ろうの姿の変化と体積
アロマキャンドルなどに使われている「ろう」は、固体の状態で見る事が一般的です。
これも熱すれば液体になり、更に熱すると気体になります。
ろうは液体から固体になる時、重さは変わりませんが体積は小さくなります。
水は液体から固体に変わると体積が多くなりますが、ろうなどの多くのものは液体から固体に変わると体積が小さくなります。
ろうは固めると体積は小さくなる
アルコールの姿と体積
液体のアルコールを袋に入れて、口をしっかり閉めます。
この袋に熱湯をかけると袋が大きく膨らみます。
これは、アルコールの姿が液体から気体に変わり、体積が非常に大きくなったからです。
ドライアイスの姿の変化
ドライアイスとは、アイスを買ったときに溶けないようにする保冷剤としてついてくる事があります。
実はあのドライアイスとは気体の二酸化炭素を冷やして固体にしたものです。
ドライアイスを温めると、液体にならずに直接気体の二酸化炭素に変わります。
このように「気体→固体」、「固体→気体」と姿を変えるものもあります。
二酸化炭素を固めて作るドライアイス
まとめ
どうでしたか?
今回の話をまとめると・・・
- 水は温度によってその姿を3つに変える
- 熱を加えると「固体→液体→気体」、冷やすと「気体→液体→固体」と変化する
- ドライアイスなどは「固体→気体」と変化する
こんな感じです。
それでは今回はここまで。
最後までお読みいただき ありがとうございました。