【中学受験の割合の求め方】
応用問題を解いてみよう!
文章問題プリント付き。

初めに

こんにちは!そして初めまして! 動物バナシの管理人のユーイチです。

今回は目的は「割合の性質」について学んでいきたいと思います。学習のねらいとしては次の3つ。

  1. 割合の意味を理解し、割合や割合の性質にあたる量、もとにする量を求める。
  2. 2つの数量の和や差と、一方が他方の何倍かが分かっている時、それぞれの数量を求める問題(分配算)を解く。
  3. 元にする量がことなるいくつかの割合が出てくる問題(還元算)を解く。

この3つを理解していきましょう。

今回の使っている問題をプリントにしているのでよろしければ使ってみてください。

それでは早速行ってみましょう。

割合を理解すると百分率や歩合の問題に対する理解が早くなります。

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割合を使って解くつるかめ算もあります。

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割合の意味

問題1

次の問いに答えなさい。

① あるクラブの参加者は12人で、その内9人が男子でした。参加者の内、男子の割合を求めなさい。

② あやかさんの年齢は8才で、母の年齢は36才です。母の年齢に対する綾香さんの年齢の割合を求めなさい。

問① 解き方

ある量が、もとにする量の何倍にあたるかを表した数、つまり、もとにする量の内、ある量の大きさがどれくらいにあたるかを表した数を割合」と言います。

割合は次の式で求められます。

$$割合=\frac{ある量(=割合にあたる量)}{もと(基準)にする量}$$

ではこの考えを下に早速問題を解いていきましょう。

参加者全体をもと(基準)にして男子の割合を考えるので、

もとにする量・・・参加者全体の人数(=12人)

割合にあたる量・・・男子の人数(=9人)

になります。

$$\frac{割合にあたる量}{もとにする量}=\frac{男子の人数}{参加者全体の人数}=\frac{9}{12}=\frac{3}{4}$$

※この時、参加者全体の人数(もとにする量)の$\frac{3}{4}$倍が男子の人数(割合にあたる量)になります

$$\frac{3}{4}$$

問② 解き方

母の年齢をもと(基準)にして、あやかさんの年齢の割合を考えます。

もとにする量・・・母の年齢(36歳)

割合にあたる量・・・あやかさんの年齢(8歳)

$$\frac{割合にあたる量}{もとにする量}=\frac{あやかさんの年齢}{母の年齢}=\frac{8}{36}=\frac{2}{9}$$

※この時、母の年齢(基にする量)の$\frac{2}{9}$倍が、あやかさんの年齢(割合にあたる量)になります。

$$\frac{2}{9}$$
割合の求め方$$割合=\frac{割合にあたる量}{もとにする量}$$割合を求める時は、何を「もとにして」比べているののかに注意して考えましょう。

割合を使った計算

問題2

次の問いに答えなさい。

① たくみ君のクラスの人数は35人で、女子はクラス全体の$\frac{3}{7}$にあたります。女子の人数は何人ですか。

② 算数と国語のテストを受けたところ、算数の得点は60点でした。また、算数の得点は国語の得点の$\frac{5}{7}$にあたるそうです。国語の得点は何点ですか。

問① 解き方

クラス全体の人数35人をもとにする量とする時、女子の人数(割合にあたる量)の割合は$\frac{3}{7}$です。つまり、女子の人数は35人の$\frac{3}{7}$倍です。

$$35×\frac{3}{7}=15(人)$$

 15人

問① 別解

女子の人数はクラス全体の$\frac{3}{7}$なので、クラス全体の人数を7等分した内の3つ分が女子の人数と考えることも出来ます。この事を使って、クラス全体の人数を⑦人とすると、女子の人数は③人と表せます。

$$⑦=35(人) → ①=35÷7=5(人)   ③=5×3=15(人)・・・・女子の人数$$

※ 割合を利用して、1あたりの量を求める問題を、相当算(そうとうざん)といいます。

割合にあたる量の求め方①$$割合にあたる量(求める部分の量)=もとにする量×割合$$割合にあたる量の求め方②$$割合が\frac{B}{A}の時、もとにする量をAとすると割合にあたる量はB$$割合を求める時は、何も「もとにして」比べているかに注意して考えましょう。

問2 解き方

国語の得点を$□$点とすると、算数の得点が国語の得点の$\frac{5}{7}$なので、

$$□×\frac{5}{7}=60     □=60÷\frac{5}{7}=60×\frac{7}{5}=84(点)$$

$$84点$$

問② 別解

※ 算数の得点は国語の得点の$\frac{5}{7}$にあたるので、国語の得点を$⑦$点とすると、算数の得点は$⑤$と表せます。

$$⑤=60(点)  → ①=60÷5=12(点)   ⑦=12×7=84(点)・・・国語の得点$$

分配算

問題3

次の問いに答えなさい。

① たくや君とお兄さんの年齢の合計は23歳です。また、お兄さんの年齢は、たくや君の年齢の1.5倍よりも3歳年上です。たくや君とお兄さんの年齢は、それぞれ何歳ですか?

② ノートの値段は、えんぴつの値段より70円高く、えんぴつの値段の2.5倍より20円安いそうです。ノートとえんぴつの値段は、それぞれ何円ですか。

③ お兄さんは、こうじ君より23個多くビー玉を持っています。また、こうじ君のビー玉は、お兄さんのビー玉の$\frac{2}{5}$より4個多いそうです。2人のビー玉は、それぞれ何個ですか。

問① 解き方

2つの数量の和や差と、一方が他方の何倍かが分かっている時、それぞれの数量を求める問題を分配算と言います。

分配算についてはこちらをどうぞ
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たくや君の年齢を基準にして、これを$1$と表すと、お兄さんの年齢は$(1.5+3)歳$と表すことが出来ます。

これを線分図に表したのが右の図です。

お兄さんの年齢を3歳減らすと、2人の年齢の合計は、$$23-3=20(歳)$$これは、たくや君の年齢の、$$1+1.5=2.5$$にあたります。

したがって、2人の年齢は$$20÷2.5=8(歳)・・・たくや君の年齢$$$$23-8=15(歳)・・・お兄さんの年齢$$

たくや君・・・8歳   お兄さん・・・15歳

問② 解き方

えんぴつの値段を$1$と表すと、ノートの値段は$(2.5-20)$円と表すことが出来ます。

このえんぴつとノートの値段の関係を線分図に表すと、右のようになります。

ノートの値段を20円増やすと、えんぴつとノートの値段の差は、$$70+20=90(円 )$$これは、えんぴつの値段の、$$2.5-1=1.5$$にあたります。

したがって、それぞれの値段は、$$90÷1.5=60(円)・・・えんぴつの値段$$$$60+70=130(円)・・・ノートの値段$$

 ノート・・・130円    えんぴつ・・・60円

問③ 解き方

$①・②$と同じようにお兄さんのビー玉の個数を$1 個$として解く事も出来ますが、ここでは、もとにする量と割合にあたる量がどちらも整数となるように解いてみます。

こうじ君のビー玉は、お兄さんのビー玉の$\frac{2}{5}$より4個多いので、お兄さんのビー玉を分母にあたる$⑤$と表すと、こうじ君のビー玉は$(②⁺4)$個と表すことが出来ます。

2人のビー玉の個数の関係を線分図に表すと、右のようになります。

こうじ君のビー玉を4個減らすと、2人のビー玉の個数の差は、$$23+4=27個$$これは、$$⑤-②=③$$にあたります。したがって、$$③=27個 → ①=27÷3=9個$$

2人のビー玉の個数は、$$⑤=9×5=45個・・・お兄さんのビー玉$$$$45-23=22個・・・こうじ君のビー玉$$

  お兄さん・・・45個   こうじ君・・・22個

還元算

問題4

おはじきが何個かあります。これを$A、B、C$の3人で分けるのに、$A$ は全体の$\frac{3}{10}$より6個多く取り、$B$は残りの$\frac{2}{5}$を取ったので、$C$のおはじきは30個になりました。これについて、次の問いに答えなさい。

 $A$ が取った後に残ったおはじきは何個ですか。

② はじめ、おはじきは何個ありましたか。

問① 解き方

もとにする量が異なるいくつかの割合が出ている時、もとにする量が分かるところから順に求めていく問題を還元算と言います。

始めにあったおはじきの個数を$⑩$個とすると、$A$が取ったおはじきの個数は$(③+6)個$と表せます。$A$ が取った後に残ったおはじきの数を$Ⅴ個$とすると、$B$が取ったおはじきは$Ⅱ個$です。

線分図に表すと、右の図のようになるので、$C$が取った30個は、$$Ⅴ-Ⅱ=Ⅲ(個)$$よって$$Ⅰ=30÷3=10(個)$$

$A$が取った後の残りは、$$Ⅴ=10×5=50(個)$$

  $50$個

問② 解き方

先程の線分図から、$(⑩-③=)⑦$にあたる量は、$$50+6=56(個)$$よって、

$$⑦=56(個) → ①=56÷7=8(個)$$初めにあったおはじきは、$$⑩=8×10=80(個)$$

 $80$個

今回は割合の問題でした。割合の問題を解くには、割合というものが何なのかをしっかり理解することが大事です。ここを曖昧なままにして先に進むと、次の百分率などで詰まってしまうからです。

なので沢山の問題を解いて、しっかりと割合を理解していきましょう。

それでは今回はここまで。 最後までお読みいただき ありがとうございました。

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