初めに
こんにちは!そして初めまして! 動物バナシの管理人、ユーイチです。
前回は聴覚がとても優れてる動物としてフクロウの音源探査を紹介しました。簡単に説明すると、フクロウは、その優れた聴覚をフルに使って物音によって獲物との距離を測り、狩りをします。
フクロウの音源探査についてはこちら
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他にも聴覚を生存戦略に使う動物はいますが、その中でも、ひと際変わった生き物を紹介したいと思います。今回紹介する動物は「コウモリ」です。
皆さんはコウモリと聞くと、あまりいいイメージを持っていないんじゃないかと思います。なんとなく暗いくて、陰湿なイメージがありませんか?確かに、人が住めないような環境に好んで住んでいますから、気持ちは分からなくもないですが、実はとんでもない能力を持っています。
と、いう訳で、今回はコウモリの驚きの能力を紹介していきます。
それでは早速行ってみましょう。
生き物の凄い能力はこちらでも紹介しています。
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反響定位
ヒトの可聴周波数(聞こえる音の範囲)は20~2万Hzと言われています。そこを基準として、周波数が20Hz以下の音を「超低周波」、2万Hz以上の音を「超音波」と呼ぶ。
超音波には2つの大きな特徴があります。まず、サーチライトのように、束状になってまっすぐに進む事です。この為、意図した方向に発射しやすくなります。もう1つは、ものに当たると反射するという性質です。
ある地点から超音波を発射して、その反響音を聞くことにより、対象物までの距離だけでなく、その大きさや形も認識が出来ます。この方法を反響定位と呼びます。
2種類のコウモリ
コウモリは昔からオオコウモリとココウモリに分けられてきました。オオコウモリはその名の通り大きいコウモリで翼を広げると2m近くまで大きくなるものもいます。一方、ココウモリは、いわゆる皆さんがイメージするコウモリだと思います。そして、今回の話の中心である反響定位を使うのは主にココウモリの方になります。(オオコウモリも使える種は少ないですがいます)
面白いことにオオコウモリとココウモリは、あまりにも見た目が違い過ぎるので、別々の祖先から進化してそれぞれに飛行能力を獲得したと考えられたほどです。しかし、DNA配列を調べて結果、共通の祖先から進化したことが分かりました。
先程も言いましたが、オオコウモリとココウモリでは翼以外、見た目の共通点がほとんどありません。
まず視覚を頼りに飛ぶので目が大きく、耳が小さいです。どちらかというと、顔はイヌやキツネに近く、一般的な哺乳類の顔立ちをしています。
食性も違い、ココウモリは主に昆虫などの動物性の餌を食べますが、オオコウモリは果実や花の蜜を主な餌としています。
一方ココウモリは、目が小さく耳が大きく、鼻の形が特徴的な種もいます。また体も小さく、右のシロヘラコウモリは体調が4㎝ほどしかありません。
反響定位を活かす為の身体の特徴
反響定位をするコウモリの中には、耳介が大きく、耳介の内部に「耳珠(じじゅ)」と呼ばれる突起を持っているものもいます。耳珠は反響してくる音の範囲を狭めたり、感度を高めたりする働きをしている。
また、コウモリは声帯に高い圧力をかけ、口または鼻から5~9万Hzの超音波を発生させます。鼻から超音波を出すコウモリでは、鼻の周囲にある「鼻葉(びよう)」と呼ばれるしわで超音波の進む方向を決めることが出来ます。
超音波の使い方
コウモリの出す超音波は仲間との交信だけではなく、障害物をよけてり、獲物を見つけたりするためにも使われます。
まず、約5ミリ秒の間だけ超音波を発信し、その後30ミリ秒ほどの間、反射して帰ってくる超音波を聴きます。この時の反射音は非常に弱いのですが、それを上手く聞き分けているんです。
コウモリが餌を求めて飛翔している時は、1回の発生時間は長く、頻度も少ないです。餌を見つけると、短く、何度も超音波を出して距離を細かく計っていきます。コウモリの胃の中には小さなブヨがたくさん含まれている事があるので、反響定位により、直径1㎜程度の獲物まで見つける事が出来ると考えられています。
実験的に、室内に細い針金を張り巡らせて沢山のショウジョウバエを放ち、そこに目隠しをしたコウモリを入れると、コウモリは針金を巧みに避けて飛翔し、ショウジョウバエを捕らえる。
ですが、超音波を発信する器官を傷害したり、聴覚器を傷害したりすると、この能力は失われてしまうんです。
まとめ
どうでしたか?今回はコウモリの反響定位についてお話ししました。
今回の話をまとめると、
- コウモリは超音波を使い対象物と自分のとの位置や大きさを計っている。
- 反響定位の精度は高く1㎜程度の獲物を補足する。
- 超音波を発する器官や聴覚器が障害されるとこの能力を失ってしまう。
こんな感じです。
それでは今回はここまで。 最後までお読みいただき ありがとうございました。