初めに
こんにちは!そして初めまして! 動物バナシの管理人、ユーイチです。
以前、耳の外耳は空気を集める役割があるとお話ししました。
外耳についての話はこちら
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ただ私達が音と認識するには空気の振動が、頭蓋骨の中にある膜迷路にまで届かないといけません。
今回はその仕組みをお話したいと思います。
それでは早速行ってみましょう。
空気伝導で音波を聴く仕組み
音波が空気の振動として入ってきて、中耳を介し、内耳の迷惑路に伝わる事を空気伝導と呼びます。
外耳孔から外耳道を通ってきた音波は、鼓膜を振動させます。
鼓膜の振動は、耳小骨のツチ骨→キヌタ骨→アブミ骨の順に伝わります。
耳小骨や鼓膜についてはこちらもどうぞ
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アブミ骨の骨底は、膜迷路の入り口ににある前庭窓に貼っている薄い膜に接しています。その為、アブミ骨の振動は前庭窓を介して、膜迷路の周囲にある「外リンパ」という液体に伝わります。
外リンパが振動すると、蝸牛間の内部にある内リンパが振動します。
振動の刺激を受容するのは、蝸牛管にある「コルチ器」です。コルチ器には、聴覚受容細胞である有毛細胞が内外の2列に配列されていて、その上を「蓋膜」が覆っています。
基底膜や内リンパが振動すると、有毛細胞や蓋膜も振動し、感覚毛と蓋膜がずれる事で、感覚毛が曲がります。
これが刺激となって、有毛細胞が興奮して、電気信号を発します。
電気信号は「蝸牛神経」により脳に伝えられます。この電気信号を脳は音として解釈します。
身体の中で1番小さい骨の役割
身体の中で一番小さい骨と言えば耳小骨です。耳小骨は中耳の中にある3つの骨の事を指します。
次はこの耳小骨が一体何のためにあるのをかお話していきます。
先程の話に戻りますが、空気伝導を行う為には空気の振動はまず鼓膜に伝わり、これが中耳の耳小骨を介して、ようやく膜迷路に伝わります。
直接膜迷路に振動を伝えずに、わざわざこのような面倒な仕組みになっているのには、ちゃんと理由があります。
空気の振動が、比重の重い見ずに伝わる時、振動エネルギーの99.9%は空気中に反射されて、残りの0.1%だけしか水中に伝わりません。これは、振動が内耳の内リンパという液体に伝わる場合も同様で、多くの音は反射されてしまいます。
この際の音の損失は約30デシベルと言われています。人の声で表すと小さなささやき声くらい又は、内緒話をする時くらいの音量です。
この音の損失を補うために発達してきたのが、鼓膜と耳小骨になります。
耳小骨が音を増幅させる仕組み
耳小骨が音を増幅させる仕組みは「てこの作用」を使います。
てこについてはこちらもどうぞ
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てこの作用によって耳小骨は、音の性質を変えず、音圧のみを約1.3倍に増強させます。鼓膜の面積は85mm²なのに対し、前庭窓の大きさは3.5mm²と小さく、その面積比は約24対1になります。
ここで音圧はさらに約24倍に増強されます。両者を合計すると、鼓膜から耳小骨の間で、音の振動は約31倍に増強されることになります。
この値をデシベルに換算すると約30デシベルで、計算上は、空中から水中に音が伝わる際に損失する30デシベルを補っている事になるんです。
つまり耳小骨の働きにより、空中の音波はほとんど減弱することなく内リンパに伝えられているんです。
これ、本当にすごい事ですよね。
伝音性難聴
空気伝導によって音の聞く仕組みのどこかが傷つくと、聴覚障害が起きます。その一例が、鼓膜や耳小骨の障害によって外耳からの空気の振動が内耳に伝わらない為に起こる「伝音性難聴」です。
この伝音性難聴の代表的な疾患は中耳炎になります。伝音性難聴は空気の振動が内耳に届けば改善します。その為、伝音性難聴には補聴器が非常に有効なんです。
まとめ
どうでしたか?
今回は音波が伝わる仕組みについて紹介しました。
今回の話をまとめると、
- 音波が空気の振動として伝わり、耳小骨から前庭窓を介して外リンパに伝わり、コルチ器、有毛細胞まで伝わって電気信号変わり、脳が音として認識する。
- 耳小骨の役割は空気中に反射されて減弱した音を増幅して、減弱した分を補う事である。
こんな感じです。
それでは今回はここまで。 最後までお読みいただき ありがとうございました。