魚はどうやって音を聞いてるの?魚の聴覚の秘密を紹介します。

初めに

こんにちは!そして初めまして!

動物バナシの管理人

ユーイチです。

いきなり質問ですが

魚の耳ってどこにあると思います?

魚を見て分かる通り、

魚には私達のような耳は

持っていません。

以前に魚が周囲の状況を

知るための器官である

側線器についてはお話しました。

側線器が気になる方はこちらをどうぞ

魚にも耳があった?!水生動物の耳「側線器」

この側線器がのちに

膜迷路と呼ばれる器官に

進化していきます。

膜迷路が気になる方はこちらもどうぞ

耳の中にある大事な迷路!膜迷路の仕組みについて詳しく説明します。

そもそも側線器は

水の中で周囲の状況を把握する器官です。

つまり音を聞く機関ではありません。

では魚は音が聞こえないのか?

いいえ、ちゃんと聞いてます。

何故なら音を聞く機関である

膜迷路を備えているからです。

そこで今回は魚がどうやって

音を聞いているのかを

紹介したいと思います。

それでは早速行ってみましょう (‘◇’)ゞ

「耳」が陸に上がって起こった大きな変化

耳という聴覚気全体の構造見た時に

陸に上がった事で大きな変化が

起きました。

それは「中耳」が出来たことです。

陸棲動物が音を聞く為には、

空気の振動を頭蓋骨の中の

膜迷路に伝える必要があります。

それを行うために

作り出されたシステムが

「中耳」です。

ちなみに中耳とは

音波を生物体の一部の振動に換える

器官の総称です。

中耳という一つの何かが

ある訳ではないので

誤解しないようにして下さい。

中耳についてはこちらもどうぞ

関連記事

(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});初めにこんにちは!そして初めまして!動物バナシの管理人のユーイチです。皆さんは中耳炎って[…]

魚が音を聞くのは骨伝導

皆さんは「骨伝導」というのを

聞いた事があるでしょうか?

骨伝導のイヤホンやヘッドホンも

売っているので聞いた事は

あると思います。

骨伝導とは・・・

「骨伝導(骨導とも)」は、耳の穴や鼓膜を使わず、耳周辺の骨を振動させて、その振動が蝸牛へと届く仕組みの事。私たちは鼓膜ではなく、蝸牛で音を聞く。人が音を聞くとき、鼓膜を使っても骨伝導であっても、蝸牛に適切な振動が届けば、音が聞こえる。

補聴器専門店 プロショップ大塚より

という事です。

実は魚には私達でいう所の

鼓膜にあたる部分がありません。

その為、魚が音を聞くには

音波である水の振動を、

頭蓋骨を伝わらせ膜迷路に入れる

必要があるんです。

もう少し詳しく言うと・・・、

頭蓋骨の振動がラゲナ斑の耳石を振動させる。

その振動により感覚網が動いて有毛細胞が電位変化を起こす。

それにより音が享受される。

これが魚が音を聞く

聴覚気の仕組みなんです。

骨伝導による音源探査についてはこちら

関連記事

(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});初めにこんにちは!そして初めまして! 動物バナシの管理人、ユーイチです。皆さんは、[…]

魚の骨伝導の弱点

魚は骨伝導によって音を聞ているのは

間違いないんですが、

実はそこには大きな弱点があります。

実は頭蓋骨は水より重いので、

水から伝わった音波の大部分は

骨にあたる段階で骨を振動させずに

反射させてしまいます。

つまり、ほとんどの魚類では

膜迷路にまで達する振動は

もの凄く少なくなっていしまうんです。

つまりこの方法は

聴覚器として効率がひどく悪いもの

になっているんです。

濁った水の魚は聴覚が鋭い!?

残念ながら非常に

効率の悪い聴覚器を持つ魚類ですが、

その中にあって例外な魚もいます。

それはコイ・カラシン・ナマズ等

比較的濁った水に棲む硬骨魚類です。

左からコイ目、カラシン目のネオンテトラ、ナマズ目

カラシンの仲間はこちらで少しだけ紹介しています

眼を退化させた生き物たちは思っている以上に多い。そのうちの何種かを紹介します!

これらの魚は、他の魚類と比べると

はるかに音に敏感な魚類なんです。

何故ならこの魚達は

音による水の振動を膜迷路に伝える

独特の仕組みを持っているんです。

鰾 (うきぶくろ)の役割

硬骨魚類は「鰾(うきぶくろ)」

という空気の入った袋を

持っています。

コイの鰾

参照:Wikipedia

この鰾は本来なら水中での

浮力調整のために進化した器官です。

ですが、この器官が魚の聴覚を

補助する機関なんです。

どういう事かというと、

空気は水よりも体積が変化しやすいため、

水中を伝わってきた音波は鰾の中で

振動に変わり増幅されます。

増幅された空気の振動を

ウェーバー小骨という骨組みを使い

膜迷路に伝えます。

ウェーバー小骨は

前方部の3~4個の椎骨の一部が

変化したものです。

コイの鰾と膜迷路の連絡

これが頭の方にまで伸びて

膜迷路に達しています。

鰾の中の空気の振動は

ウェーバー小骨を経て

膜迷路に伝わります。

この構造によって

コイ・カラシン・ナマズ等は

他の魚類に比べてはるかに優れた

聴覚を持つことが出来たんです。

まとめ

どうでしたか?

今回の話をまとめると・・・

魚は骨伝導で音を聞いている

しかし水中では骨伝導は

聴覚の効率は悪い。

しかし鰾とウェーバー小骨を持つ

魚類は優れた聴覚を持つ

こんな感じでしょうか。

それでは今回はここまで。

最後までお読みいただき

ありがとうございました (*’▽’)

最新情報をチェックしよう!