バッタの耳はどこにある?
前脚についてる不思議な耳。

平衡聴覚器の進化 5

こんにちは!そして初めまして!

動物バナシの管理人

 

理学療法士&

エボルファンクショニスト

ユーイチです。

今回は昆虫の凄い体の構造を

紹介したいと思います。

昆虫の凄い話ならこちらもどうぞ

カブトムシが夜行性なのは何故?捕まえ方と夜行性の意外な関係

今回紹介するのは

キリギリスやコウロギ、バッタ等の

いわゆるバッタ目たちです。

このバッタ目たちは

聴覚専用の鼓膜器

前脚に持っているんです。

つまり前足に耳を持っているんです!

このバッタ目について

ご指摘がありました。

確かにキリギリスやコウロギ等の

キリギリス亜目は

前足に鼓膜があります。

ですが、

トノサマバッタやイナゴ等の

バッタ亜目は後ろ足の付け根に

鼓膜があります

なので今回の話の中心は

キリギリス亜目を中心の

話になっています (;^ω^)

それでは早速行ってみましょう (‘◇’)ゞ

コウロギ達は前足に耳がある!

キリギリスは両方の前肢に

一対の鼓膜器(耳)を

持っています。

ヒメクダマキモドキ
よく見ると前足に鼓膜器がある。
出典https://twitter.com/shirakashinoie/status/1199872432753872896/photo/1:
前足のアップの画像。
縦長に2つの穴が開いている。
出典:https://twitter.com/shirakashinoie/status/1199872432753872896/photo/3

この鼓膜器のある部分を

脛節と呼びます。

この脛節はやや膨らんでいて

2つの縦長の穴(裂孔)があります。

その穴の奥に

薄い鼓膜が張られています。

鼓膜の外側と内側は

それぞれが空気の入った空間に

なっています。

鼓膜の外側は

裂孔から入った外気

満たされています。

そして内側は

気管からの空気

入ってきます。

コウロギはどうやって音を聞いてるの?

では実際のところコウロギ達の耳は

どうやって音を聞いてるんでしょうか?

音とは空気が振動して

私達の鼓膜に伝わり

私達は音を認識します。

実のところコウロギ達も

同じように感じているんです。

つまり音による空気の振動が

鼓膜に伝わり、

鼓膜の振動は神経を介して

中枢神経に伝わっていくんです。

コウロギの耳とヒトの耳は似てるけど違うんです!

空気の振動を鼓膜の振動に

変換する仕組みというのは、

実は陸生の脊椎動物(人間も含む)の

聴覚器と原理がすごく似ています。

ですが脊椎動物の場合

鼓膜の振動が神経に届くまでに

様々な器官を経由するんです

その為、どうしても

音が受容されるまでに

時間的な遅れやゆがみが

出てしまうんです

つまりこの機能が衰えてくると

耳が遠くなって、

音が聞きづらくなる事が

起きるわけです。

ところがコオロギ達は

もっと合理的な耳を持っています。

コウロギ達は

鼓膜の振動を直接神経に届けます

その結果、

音をストレートに受容できるんです

コオロギ達も耳は2つ必要です。

コオロギ達も私達と同じように

前足に一対の鼓膜器を持っています

これを持っている昆虫は

音を聞こうとする時に

反射的に2本の前足で聞くんです。

これは左右の耳の距離を離す事で

それぞれに聞こえてくる

音の強度や到達時間の違いを

感知しています

それによって

音がどこから聞こえるのかを

割り出しているんです。

音源の方向が分れば

仲間が羽をすり合わせる音を頼りに

異性を探すことが出来ます。

逆を言えば、

音源を調査する為には

左右一対の聴覚器が

離れたところにある

というのが全体条件なんですよね。

まとめ

どうでしたか?

今回のまとめとしては、

コウロギの耳は前足に2つある。

陸棲脊椎動物の耳に

似てるがもっと合理的である。

コウロギ達の左右一対の耳は

音の強度や到達時間を感知している。

こんな感じです。

今度捕まえた時は

少し前足を観察してみては

いかがでしょうか?

昆虫の不思議な話はまだまだ

沢山あるのでこれからも

紹介していきたいです!

昆虫の脅威の能力関連の話はこちらもどうぞ

カマキリの特殊能力を紹介! なぜカマキリは最強ハンターなのか!?

それでは今回はここまで。

 

最後までお読みいただき

ありがとうございました (*’▽’)

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