PTバナシ㊸
こんにちは!そして初めまして!
動物バナシの管理人
理学療法士&
エボルファンクショニスト
ユーイチです。
今回も視覚器が
上陸した時に行った
適応の話をします。
ちなみに前回は
水圧からの解放
についてでした。
前回の話はこちらから
上陸した視覚器 水圧からの解放
視覚器が陸に上がるために
変化させたものの1つに
水晶体があります。
この水晶体の変化は
視覚器そのものの形を
変えるほど大きな変化でした。
眼球に入った光は
網膜にピントが合うように
屈折されないといけません。
眼球での屈折に
中心的な役割を
果たしているのが、
角膜や水晶体等の
屈折媒体です。
屈折の大きさが決まる要素は、
屈折媒体が持つ屈折率
それに接する物質の屈折率の差
の2つによって決まります。
屈折率の差が
大きければ大きいほど
大きな屈折が起こります。
魚類の場合、
目の前面にある角膜は
水に接しています。
実は角膜と水だと
屈折率の差が小さいんです。
すると、
光は角膜でほとんど屈折されずに
眼球の内部に入ってきます。
このため、
眼球の内部で屈折率を稼ぐ
必要があるんです。
水中に棲む
魚類の水晶体は
球形なんです。
いわゆる魚眼レンズ
といわれるものです。
魚眼レンズの表面は
大きく湾曲しているので
屈折率が高いんです。
これによって
光を大きく屈折させて
網膜にピントを合わせる
事が出来るんです。
では、これに対して
陸上ではどうでしょう?
実は陸上は空気と角膜との
屈折率の差が多きいです。
つまり、
角膜で大きく光を屈折する
事が出来ます。
その為、
水晶体での屈折は
さほど必要ないんです。
これにより魚眼レンズよりも
はるかに薄い凸レンズ状に
変化していきました。
陸上の生物は
レンズが薄くても
十分に網膜にピントを
合わせる事が出来るんです。
実はこれを実感する出来事は
誰でも体験しているんです。
プールの中で眼を開けると
周囲がぼやけて見えた事は
大体の人が経験している事
だと思います。
これは先程言った通り
屈折率の違いによるものです。
陸棲動物が水中に入ると
角膜で光を大きく屈折させる事が
出来なくなります。
そうすると我々が持つ
薄い水晶体だけでは
屈折率を補いきれなくなるんです。
これにより水中では
遠視に似たような
状態になるんです。
それでは今回はここまで。
最後までお読みいただき
ありがとうございました (*’▽’)