進化バナシ51
こんにちは!そして初めまして!
動物バナシの管理人
理学療法士&
エボルファンクショニスト
ユーイチです。
今回は
視覚をあきらめた動物たち
についてです。
これまでは
光の少ない環境で生息する
生き物がどうやって光を扱うのかを
お話ししていきました。
詳しくはこちらから
深海魚の退化した眼 遠近両用の望遠鏡眼
「退化した眼」 足りなければ作ればいい!発想を変えた生き物達
そして今回は
とうとう見る事をあきらめた
動物たちについてお話しします。
それでは早速行ってみましょう (‘◇’)ゞ
光を集めようと努力しても
それでもなお足りない場合は
視覚器は段々と退化していきます。
ただし視覚器が
退化していく条件として、
それを補えるほどの
他の感覚器が発達する事
が必要になってきます。
そうでなければ
その生物は視覚器を
あきらめる事はしません。
何故なら
その発達を待たずに
視覚器を退化させれば
その動物の未来は
絶滅以外待っていません。
視覚器が退化した動物は
体色が次第に白くなっていきます。
この事から、
光は眼の発達以外にも
色素細胞の発達にも
必要だと考えられます。
西日本近海で
水深300mほどの深海に
生息する円口類がいます。
その動物の名前は
ヌタウナギ
といいます。

出典:https://www.sciencemag.org
ヌタウナギといっても
ウナギの仲間ではありません。
むしろ魚の仲間でもありません。
ヌタウナギは
無顎類といって
顎のない生き物の仲間です。
先程の画像をも一度
見てみますが

出典:https://www.sciencemag.org/
あそこに見えている穴は
口ではありません。
あれは人で言えば
鼻になると思います。
口はあの穴の下に
穴が開いていて、
そこに無数の歯が
ついている形になっています。
そんなヌタウナギの眼球が
どうなっているかというと、
直径1㎜程までに退化していて
皮膚の下に陥没しています。
さらに眼の上を覆う皮膚は
色素が欠如していて白い斑点
になっています。

出典:https://churaumi.okinawa
眼球には
水晶体や虹彩は
ありません。
水晶体についてはこちらから
タコやイカの眼は私達の眼とほぼ一緒?!頭足類の眼がどうやって出来るかを説明します。
虹彩についてはこちらから
「角膜と強膜と虹彩」 外側眼の構造
ですが網膜があった
痕跡は確認されています。
驚くべきことに
ここまで退化している眼でも
明暗視は出来るんです。
その為、ヌタウナギに
光を当てると
光を避けて暗い方へ
逃げていくんです。
ヌタウナギが
明暗視の能力を
残したのは
光を求めるわけではなく
逃げる為に残した
という事なんですね。
ヌタウナギ以外の動物についてはこちら
眼を退化させた生き物たちは思っている以上に多い。そのうちの何種かを紹介します!
それでは今回はここまで。
最後までお読みいただき
ありがとうございました (*’▽’)