「松果体」  頭長眼の進化

初めに

 

こんにちは!そして初めまして! 動物バナシの管理人

理学療法士&エボルファンクショニスト(Evolfunctionist)のユーイチと言います。

 

今回も哺乳類の眼についてです。

 

脊椎動物には

現在私達にもついている2つの外側眼

退化してしまった頭頂眼があると話してきました。

 

ではこの退化した頭頂眼は一部の動物に

痕跡を残すだけになってしまったんでしょうか?

 

今日はそんなお話をしていきたいと思います。

 

 

頭頂眼の進路

現存の身近な動物で頭長眼を見られるのは

カナヘビ

です。

 

 

あとはヤツメウナギトカゲ類などにも

頭頂眼の名残が見られます。

 

ただこの頭頂眼は外から見ると

一つしか見えないんです。

 

では頭頂眼とは発生するときにも

一つしか発生しないのでしょうか?

  

  

その答えは

NO

です。

 

 

なんと頭長眼の元になる眼は

ちゃんと左右1対となって発生します。

 

 

狭いんです (; ・`д・´)

 

先程も言った通り頭長眼の元となる眼は

ちゃんと左右1対として発生します。

 

ところが間脳胞の天井部分は

左右の幅がとても狭いんです。

 

その為、眼が大きくなるにしたがって

横に2つ並ぶことが出来なくなってくるんです ( ;∀;)

 

そうすると眼は

前後に配列するようになります。

 

 

*ちなみに脳胞とは脳が作られる前の

 状態だと大まかに理解して得おいてください。

 

 

変・身! <(`^´)>

 

前後に並んだ眼のうちで頭頂部に近くて

光を受けやすい位置にある方が頭長眼になります。

 

じゃあ、光を受けない方は

どうなったと思います?

 

必要ないから消えてなくなった?

 

 

違います!!

 

 

実はもう一つの光を受けられない方の眼は

松果体

になりました (;’∀’)

 

 

そう!

あの内分泌器官の松果体です!!

 

光をしっかりと受けていたはずの頭長眼は

痕跡を残すのみか、または消滅をしてしまいました。

 

ですが松果体の方は生き残り

多くの動物たちの脳で働いています!

 

光の恩恵を受けていたはずの眼が退化して

光を十分に受けられず暗闇に姿を潜めたものが生き残った。

 

結構逆境に立った方が生き残るっていうのは

進化の世界ではよく見られる現象そのままじゃないでしょうか。

 

 

脳内時計

 

爬虫類は終脳が小さいので

松果体は終脳に遮られることなく

光を受け取れます

 

ですが哺乳類になると終脳が大きくなるので

松果体は光が入らなくなってしまいました (;_:)

 

ですが、光が直接入らなくっても

松果体は大丈夫なんです!

 

 

 目は繋がっている

 

松果体には外側眼からの情報が

間接的に伝わっています。

 

眼球から出た視神経の一部は

視床下部に入ります。

 

視床下部からの情報は脊髄に伝えられると

脊髄神経を通り、自律神経を経由して松果体に伝えられるんです。

 

 

その結果、松果体の機能には

日周変化

という24時間を周期とした変化が見られます。

 

 

 

日周変化

 

では松果体の日周変化とは

何でしょうか?

 

これはある有名なホルモン

2種類分泌する事です。

 

 

そのホルモンとは

昼はセロトニン

夜はメラトニン

この2種類を分泌します。

 

 

特にメラトニンは

睡眠を促進する作用

がある事で有名です。

 

ちなみにメラトニンは時差ボケの治療で

使われる事でも有名です。

 

 

私たちは昼はに動く

 

先ほども言った通り松果体は

昼と夜で違うホルモンを分泌します。

 

動物が昼は活発に活動して

夜に眠くなる理由の一つが

このためなんです。

 

松果体が外側眼の情報を受けて

ホルモンを周期的に分泌する事は

生き物にとってとても大事な事なんですよ (*^_^*)

 

 

終わりに

 

どうでしたか?

 

 

 頭頂眼がまさか松果体に

進化していたとは思いもよりませんでしたよ。

 

その松果体が私たちの生活のリズムを

支えてるとはなお驚きです。

 

それに日周変化を引き起こすのは松果体ですが

それも太陽の光があってこそのものです。

 

やっぱり太陽って偉大だなって感じますよね (#^.^#)

 

 

それでは今回も最後までお付き合い頂き

ありがとうございました!!

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