タコやイカの眼は私達の眼とほぼ一緒?!頭足類の眼がどうやって出来るかを説明します。

視覚器に進化 3

こんにちは!そして初めまして!

 

動物バナシの管理人

理学療法士&

エボルファンクショニスト

ユーイチです。

今回は

無脊椎動物の眼の進化

についての話です。

無脊椎動物といっても

昆虫などの複眼の話ではありません。

今回の主役は

腹足類や頭足類の眼になります。

具体的に言えば

貝やタコ、イカ等の事です。

貝の眼というと

少し想像しづらいかもしれませんが

貝にもちゃんと目があるんです。

昆虫の複眼についてはこちらから

イカや昆虫が持つ複眼は実は太古の時代から存在していた⁉その進化の過程をお話しします。 

無脊椎動物の視覚器 

では、無脊椎動物達の視覚器は

どういう道を辿ってきたのか

お話ししたいと思います。

それでは早速行ってみましょう (‘◇’)ゞ

ピントを合わせることが出来るようになった窩状眼

前回の話では

杯状眼までを

話していきました。(*^_^*)

前回の話はこちらから

無脊椎動物の眼は様々な進化を遂げてきた!明暗視から方向視までの動物達の話

杯状眼が進化していくと

窩状眼

と呼ばれるようになります。

これは腹足類の

アワビなどが持つ

眼の形です。

窩状眼では

眼の縁がぐっと小さくなって

光の入り口にくびれが出来ます。

このくびれは実はとっても重要なんです。

実はこのくびれがある事によって

眼に入る光が絞り込まれます

そうすると眼の内部にある

網膜にピント(焦点)を

合わせる事が出来る様に

なるんです !(^^)!

つまり網膜というスクリーンには

外の世界が単なる光ではなく

ちゃんと像として映し出される事に

なるんです!

なのでアワビ等の

窩上眼を持つ動物たち

明暗視方向視だけでは

ないんです。

ちゃんと物の形がみえる

形態視も出来ているんですよ!

網膜にピントを合わせる事に成功した水晶体眼

先ほどの窩状眼ではくびれによって

光を絞り網膜にピントを

合わせられるようになりました。

ですが、

このくびれのせいで眼に入る光が

少なくなってしまう問題が

同時に起こりました。

そこでこの問題を解決するために

生物たちが生み出したのが

水晶体だったんです。

この水晶体はカメラで言えば

レンズにあたるものです。

これを搭載した眼の事を

水晶体眼といいます。

原始的な水晶体眼を

持っている生物は

ホラガイなどが有名です。

では生物進化が生み出した

偉大なる発明品の一つである

水晶体の役割とは一体何でしょうか?

水晶体の役割とは

光を屈折させて

網膜にピントを合わせる

事です。

これにより窩状眼のような

目の周囲にあるくびれで

ピントを合わせる必要が

なくなったわけです。

こうして光を遮るくびれが

なくなったことで

眼球内に十分な光を

取り入れることが可能

になりました。

それにより生物達は

明るくはっきりとした画像を

得ることが出来るようになったのです。

僕らの眼に似ているイカやタコ

水晶体眼の中でも

特に高度に発達したものが

イカやタコなどの頭足綱の眼です。

僕達の眼と非常に作りが

似ていますが違うのが

その発生の過程です。

脊椎動物の眼は

脳から進化しましたが

無脊椎動物の眼は

皮膚から進化してきたのです。

では、その発生の過程をざっと説明します。

タコとイカの眼が出来るまで

上の絵はイカやタコの眼が

出来るまでを描いたものです。

これを一つずつ説明していきます。

その1

一番最初は表皮がへこみ、

そのふちが近づいて

球形の眼胞(がんぽう)

出来ます。

その2

眼胞はやがて表皮と分断されます。

次に皮膚の下にピンポン玉のように

丸い中空の組織を作ります。

その次に眼胞の側面と底面から

視細胞を含む網膜が分化してきます。

その3

眼胞の前面を覆っている

表皮はまた陥没して

眼胞の前面を覆いながら

中央の部分は外側に膨らみます。

これと同時に眼胞の前壁が

眼胞の内側に向かって

膨らんでくるのです。

この二つのふくらみがくっついて

水晶体になっていくんです。

その4

 

水晶体の前面にある表皮は

またまた水晶体を

覆うように伸びてきます。

そして中心部に

瞳孔を残して虹彩

作ります。

虹彩の前方には

表皮がまた陥没してきて

角膜を作り出します。

さらにその前方に

眼瞼いわゆる瞼

作られてきます。

まとめ

どうでしたか?

今回の話をまとめると、

窩状眼はくびれを作る事で

ピントを合わせる事に成功した。

水晶体というレンズを

作る事により

光を屈折させて網膜に

ピントを合わせるようになった。

頭足類の眼は

哺乳類の眼ととてもよく似てるが

発生の過程が違う。

こんな感じです。

ちなみに頭足類と哺乳類の眼が

構造上とてもよく似ていても

発生過程が全然違います。

これは最も効率的かつ

よく見える眼を

お互いが追及して得た結果の偶然

なんです。

このような偶然を

進化の収斂(しゅうれん)

と呼ぶんですよ!

それでは今回はここまで。

最後までお読みいただき

ありがとうございました (*’▽’)

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