視覚器の進化 4
こんにちは!そして初めまして!
動物バナシの管理人
理学療法士&
エボルファンクショニスト
ユーイチです。
前回はイカやタコなどの
無脊椎動物の水晶体眼の
お話をしました。
無脊椎動物の水晶体眼についてはこちら
視覚器に進化 3こんにちは!そして初めまして! 動物バナシの管理人理学療法士&エボルファンクショニストユーイチです。今回は無脊椎動物の眼の進化についての話です。無脊椎動物といっても昆虫[…]
ですが、無脊椎動物の眼には
別の眼を持つグループがいます。
それが今回お話しする
複眼になります。
複眼というのは
エビやカニなどの甲殻類や
昆虫類が属する節足動物に
多くみられる眼です。
![](https://sisimaru81.com/wp-content/uploads/2022/07/Female_Striped_Horse_Fly_Tabanus_lineola-837x1024.jpg)
アブ(タバヌス・リネラ)の持つ複眼
参照:Wikipedia
無脊椎動物の水晶体眼と同じく
表皮から作られますが
水晶体眼とは別の道筋を通って
発生し進化してきました。
ただ複眼も
光を屈折するレンズを持っているので
水晶体眼の一形態とも言えます。
三葉虫も持っていた複眼!
ではこの複眼はいったい
いつ頃からあると思いますか?
実はあのカンブリア紀の生物
三葉虫も複眼を持っていました。
![](https://sisimaru81.com/wp-content/uploads/2019/03/800px-Phacops_rana-198x300.jpg)
この事からも分かるように
複眼の歴史はもの凄く
古いものなんです (; ・`д・´)
ですが複眼が
どのように発生したかは
まだよく分かっていないんです。
原始の複眼を持つケヤリ類
先程も言った通り
複眼の発生はよく分かっていません。
ですがその
原型と考えられている眼は
見つかっています。
その原始の複眼を持つ動物は
ケヤリ類です!
![](https://sisimaru81.com/wp-content/uploads/2019/03/800_2963-300x300.jpg)
ケヤリ類は環形動物の多毛類に
属する動物です。
釣りの餌で使われるゴカイの
近縁の動物になります。
ケヤリ類の頭には
複数の触手が生えていて
その先端に小さな眼が
ついているんです。
余談ですが、
ケヤリ類の説明を文字だけで見ると
地球の生物の感じが全くしないと
思うのは僕だけですかね (*_*;
このケヤリの眼は
中央が盛り上がっていて
昆虫の複眼と非常に
よく似ているんですよ。
円柱状の眼、管状眼
ケヤリ類の眼は
管状眼
と呼ばれるものです。
管状眼とはその名の通り
細い円柱状の形をしている目です。
構造は円柱状の視細胞を中心にして
その先端に水晶体が付いています。
この視細胞は周囲を色素細胞に
取り囲まれているので
隣接する視細胞とは隔離されてます。
動きを捉えるために進化した複眼
複眼とはいわゆる昆虫などの
あの独特な目の事を言います。
![](https://sisimaru81.com/wp-content/uploads/2019/03/p5062834r-225x300.jpg)
この複眼は実は
動きをとらえるのに最適な目
なんです。
その理由は複眼は個眼と呼ばれる
小さな眼が集まってるからなんです。
複眼の秘密 その1
動物の種によって複眼に含まれる
個眼の数はバラバラです。
少ないものでは数個から
多いものでは千数百個も
集まっています。
複眼の秘密 その2
個眼も眼ですから
水晶体のようなレンズが
付いています。
この水晶体にあたるものを
円錐晶体(えんすいしょうたい)
と呼びます。
この円錐晶体が光を屈折する
役目を担っています。
つまり個眼の一つ一つが
水晶体眼みたいなもんなんですよ (; ・`д・´)
複眼の秘密 その3
水晶体眼は
形態視に非常に優れています。
その水晶体眼が
数多く集まっている複眼は
形態視のみではなく、
動きも敏捷に追うことが
出来るんです。
例えば僕たちの顔に眼が
100個くらいある感じなんですかね。
想像するとかなり気持ち悪いですね (;’∀’)
複眼の秘密 その4
複眼は中央が盛り上がって
球状のようになっています。
つまり視野が非常に広いんです。
このように複眼は
対象物を逸早く視界にとらえる
ことが出来ます。
さらに
沢山の個眼で動きを追うこと
に最適な構造を持っているんです!
まとめ
どうでしたか?
今回の話をまとめると、
複眼はカンブリア紀の
三葉虫も持っていた。
ケヤリ類は
原始的な複眼を持っている。
複眼は動きを捉えるのに
非常に適した眼である。
今回は無脊椎動物の眼の
それでは今回はここまで。
最後までお読みいただき
ありがとうございました (*’▽’)