進化バナシ㊱
こんにちは!そして初めまして!
動物バナシの管理人
理学療法士&
エボルファンクショニスト
ユーイチです。
今回は
タウングチャイルド
と呼ばれる化石
についてです。
このタウングチャイルドは
いわゆる愛称で
実際は
アウストラロピテクス・
アフリカヌス
と分類されています。
アウストラロピテクス属についてはこちら
アウストラロピテクス
ただこのタウングチャイルドは
最初から受け入れられたわけでは
ありませんでした。
それはタウングチャイルドが
発表された時代も原因の一つでした。
また発表当時は
ヒトの祖先というところに
かなりの批判を浴びました。
そんなタウングチャイルドは
どうやって発見されたのでしょうか?
それでは早速行ってみましょう (‘◇’)ゞ
人類の
ゆりかご
ではタウングチャイルドは
どういう経緯で
発見されたのでしょうか?
発見者は
人類学者のレイモンド・ダート
です。
1923年、ダートは大学で
解剖学の教授になるために
南アフリカにやってきました。
その翌年にダートは
人類のゆりかごの1つ
タウングの近くにある
バクストン採石場で
ヒヒの頭骨の化石を
譲り受けました。
その時にダートは
また面白そうな化石を
発見した時には
自分に届けてほしい
と頼んだそうです。
しばらくすると
ダートの元に
化石の入った木箱が2つ
届きました。
その化石の山の上に
エンドキャストが
乗っていたんです。
ちなみにエンドキャストとは
頭蓋骨の脳が入っている部分に
何かが詰まって化石になったものです。
チャイルド
木箱に入った
エンドキャストは
石灰岩の中に
しっかりと挟まってました。
そこでダートは
化石を取り出す作業に
取り掛かります。
数週間たった後に岩の中から
子供の下顎を含む顔面が
出てきました。
そしてこの子供の顎には
乳歯がすべて揃っていて
奥には最初の永久歯である
第一大臼歯が出かけていたんです。
この事から
タウングで見付かった
子供の化石という事で
タウングチャイルドと
呼ばれることになりました。
否定
1925年にダートは
その化石に
アウストラロピテクス・
アフリカヌス
と名付け発表しました。
そしてダートは
エンドキャストの形状から
直立2足歩行が可能と
主張しました。
更にダートは
犬歯が小さく
他の歯より少し突き出ているだけで
下顎の小臼歯と犬歯の間の
隙間は認められない
と記録しています。
これはチンパンジーや
その他の類人猿に見られる
ホーニング型犬歯小臼歯複合体
ではなくヒトの祖先のだと
いっている訳です。
ホーニング型犬歯小臼歯複合体
についてはこちら
歯の並びで見分ける 人類と類人猿
ですが彼のこの発表は
多くの批判を受けてしまいます。
さらに言えばこの化石は
絶滅した大型類人猿の物だと
片付けられてしまいました。
それも当然で
1920年代当時では
アフリカで見付かった
脳の小さな人類の祖先
という見解が
一般的ではなかったのです。
ですが結局その後に
化石による証拠が
次々と見つかっていきます。
それによって
ダートの主張は
徐々に認められていきました。
どうでしたか?
今回は
タウングチャイルドが
見つかるまでのお話でした。
先程の話の中で
1920年代当時の
一般的な見解には
触れなかったのでした。
これについては
また別の機会に
お話したいと思います。
これには古人類学の歴史に残る
ある事件が絡んでいます (;’∀’)
また現代からすると
人種差別的な背景も
あったんではないかなと
思います (*_*;
という訳でその辺は
次回にしたいと思います。
それでは今回はここまで。
最後までお読みいただき
ありがとうございました (*’▽’)