アファレンシスのオスの化石?  「カダヌームー」の発見

進化バナシ63

こんにちは!そして初めまして!

動物バナシの管理人

 

理学療法士&

エボルファンクショニスト

ユーイチです。

今回は

カダヌームー

についてです。

カダヌームーとは

アファレンシスのオス

だと考えられています。

アファレンシスといえば

ルーシーの愛称で

有名なホミニン種です。

ルーシーについての記事もあるので

そちらもご覧ください。

ルーシーについてはこちらから

ルーシーで有名なアファレンシス   頭蓋骨と歯の話

ルーシーで有名なアファレンシス  二足歩行が可能だった下半身

それでは早速行ってみましょう (‘◇’)ゞ

大男

ルーシーの発見から30年以上たった

2005年にカダヌームーの

全身骨格化石は見つかりました。

発見場所はハダールから50kmほど

北に行ったところにある

ウォランソ・ミルです。

年代は358万年前で

ルーシーより40万年前ほど

古いものでした。

実はこの年代は

ラエトリの足跡の化石

同じ時代のものです。

ラエトリの足跡の化石についてはこちら

足跡からわかる身体の特徴

新たに見つかった

骨格化石の体長は

1.5m~1.8mもあり

ルーシーの1.05mに比べると

かなりの長身になります。

そのことからこの骨格化石は

アファール語で大男という意味の

カダヌームーと名付けられました。

肩甲骨

カダヌームーの化石は

身体全体の約半分が見つかっています。

その中でも特に

保存状態が良かったのが

鎖骨肩甲骨でした。

エチオピアのウォランソ・ミルで約半分が見つかったカダヌームーの骨格。
 
手足と頭蓋骨は見つかっていない。
 
出典:https://www.archaeology.org/index.php/component/content/article/16-issue/106-kadanuumuu-woranso-mille-ethiopia%20

カダヌームーの骨格は現生人類と

驚くほど似ているそうです。

例えば肩甲骨などは

サルの特徴はほとんど残してません

この事からカダヌームーの

木登り能力は現生人類と同程度と

考えられています。

ただこれには否定的な意見も

存在しています。

そもそもアフェレンシスの生活様式は

樹上での生活を中心としていた

考えられています。

つまり木登りが苦手では

そこに矛盾が生じてしまうのです。

実際、アフェレンシスの肩甲骨は

類人猿に近かったのです。

アファレンシスの生活様式についてはこちら

ルーシーで有名なアファレンシス  アファレンシスの生活はどうだった?

雄雌

ルーシーとカダヌームーの体格差は

これまでの化石から考えられる

アファレンシスにおける性的二型の

度合いと一致しています。

現生の霊長類の性的二型は

雌雄の平均体重の比率で

表すことが多いです。

現生人類やチンパンジーは

性的二型の度合いが少ないです。

例えばチンパンジーやボノボのオスは

メスよりも30%ほど大きいだけです。

また人間に至っては

男性より大きい女性も

珍しくはありません。

一方でゴリラの

雌雄の体重差は

かなり大きいんです。

オスの体重は

メスの倍になります。

性的二型の大きは、その種の

社会構造に大きく関係しています。

大体において

メスを巡って

オス同士が争い

ハーレムを作る

社会構造の場合が多いです。

化石で見付かったホミニンの体重は

実際に量る事は出来ません。

そうなると骨格から

推測するしかありませんが、

これまで見つかっている

アファレンシスの成人の中で

最も小さいのは約25㎏

最も大きいのは約64㎏です。

このように大きな体重差は

アファレンシスの性的二型の

大きさを示しています。

どうでしたか?

今回はカダヌームーについてでした。

ただ頭蓋骨や歯の化石がない事から

根本的にアファレンシスなのか?と

否定的な声もあります。

実は同時期には

違うホミニン種もいたので

そっちの可能性もある

との事なんです。

カダヌームーの否定についてはこちらもどうぞ

骨格化石は欠けていても貴重だ!  カダヌームーはアファレンシスなのか?

ここら辺は今後の研究を

待ちたいところですね (‘◇’)ゞ

それでは今回はここまで。

最後までお読みいただき

ありがとうございました (*’▽’)

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