ルーシーで有名アファレンシス  ルーシの赤ちゃん「セラム」の発見

進化バナシ59

こんにちは!そして初めまして!

動物バナシの管理人

 

理学療法士&

エボルファンクショニスト

ユーイチです。

今回はルーシーの赤ちゃんと呼ばれる

セラムについて

お話ししたいと思います。

ルーシーについてはこちらから

ルーシーで有名なアファレンシス   頭蓋骨と歯の話

ただしルーシーの赤ちゃんと言っても

本当の子供という訳ではありません。

まあ、当たり前といえば当たり前ですが

(;^ω^)

このセラムというのは

アファレンシスの子供の化石

の事です。

しかも完全な骨格化石だったんです。

それではセラムについて

早速行ってみましょう (‘◇’)ゞ

発見

セラムは2006年に発見されました。

それは南アフリカで

ダウングチャイルドが

発見されてから80年後でした。

タウングチャイルドについてはこちらから

タウング・チャイルドの死因  アウストラロピテクス・アフリカヌス

否定されたタウングチャイルド   アウストラロピテクス・アフリカヌス

正確に言えば発見は2000年でしたが

発表されたのが2006年です。

発見したのは古人類学者の

ゼレゼネイ・アレムゼゲドのチーム

でした。

ゼレゼネイ・アレムゼゲド
出典:Wikipedia
博士自身がセラムについて語っている動画です。

発見場所は

エチオピアのディキカ

という場所です。

そこの浸食によって露出した崖で

アファレンシスの小さな子供の

完全な骨格化石を発見しました。

その為、このセラムは

場所の名を取って

ディキカベビーとも

呼ばれています。

赤い部分がエチオピア

その場所はルーシーが

発見された場所から

数kmしか離れていなかったんです。

保存

砂だらけの斜面に

子供の頭蓋骨だけが見え

その下に残りの骨格が

埋まっていたそうです。

保存状態を確かめて

残りの骨格の構造を

明らかにする為の作業が

5年以上も費やされました。

取り出された骨には

捕食動物や清掃動物に荒らされた跡が

一切見られなかったそうです。

その為、この子供は

自然死か事故死した後に

すぐ埋まってしまった

考えられています。

すぐに埋まってしまった理由が

洪水であるとも考えられています。

保存状態がとにかく良かったので

アファレンシスに関する

これまで知らなかった事実も

セラムによって明らかになりました。

乳歯

驚くことにセラムの化石には

乳歯が全て揃っていました

更に頭部のCTスキャンを

使って調べると

乳歯の下で成長中だった

永久歯も確認できました。

この永久歯を調べたところ

セラムの発育状態は

3歳のチンパンジー程度だそうです。

またセラムの犬歯

他のアファレンシスに比べ

小さい事も分かりました

この事から

セラムが女の子であった事も

分かりました

身体

セラムの下半身の特徴から

三歳程度であっても大人たちと同様に

完全に直立して歩く事が可能

であったと考えられています。

それに比べて上肢は

類人猿の特徴を残しています。

これは他のアファレンシスも同様で

肩甲骨はゴリラの肩甲骨と

よく似ている造りをしています。

指も長く湾曲しています。

やはりここからも

アファレンシスは2足歩行をしつつも

木登りも得意だったことが分ります。

アファレンシスの木登りについてはこちら

ルーシーで有名なアファレンシス  アファレンシスの生活はどうだった?

舌骨

驚くことにセラムの化石には

舌骨が混じっていました。

舌骨は簡単に言えば

舌の動きに関係する骨です。

矢印の先が舌骨

セラムの舌骨は

現代の人類よりも

類人猿に近い形です。

つまりこの事からアファレンシスは

まだ言語を発する事は出来なかった

と考えられています。

おそらくセラムやアファレンシスの

コミュニケーションは

チンパンジーやゴリラと

似ていると思われます。

それでは今回はここまで。

最後までお読みいただき

ありがとうございました (*’▽’)

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